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第104回 伝統的造形と革新的技術の共存 高度な技術力とデザインセンスで作り上げる桐箪笥 住賓館インタビュー対談 Vol.3 瀬戸山家具

第104回 伝統的造形と革新的技術の共存 高度な技術力とデザインセンスで作り上げる桐箪笥 住賓館インタビュー対談 Vol.3 瀬戸山家具
インタビュー対談第3弾目にご登場いただくのは、高級婚礼家具の産地として知られる広島県府中市で桐、ケヤキ、チーク、桑などの銘木を使ってレベルの高い家具を作り続けている瀬戸山家具の瀬戸山富敬社長。
仕事に対するこだわりからユニークな納品事例のお話まで、いろいろとお聞きしました。
守るべき伝統とチャレンジする精神
瀬戸山家具のショールームには、高級素材を使った見事な家具が並べられ、どれも惚れ惚れする出来栄えです。
ケヤキやチーク材のやわらかで美しいデザインのタンスやロッカー。焼桐チェストは、板目がしっかりと立ち、質感の高さを感じます。
瀬戸山家具のショールームには、高級素材を使った見事な家具が並べられ、どれも惚れ惚れする出来栄えです。
ケヤキやチーク材のやわらかで美しいデザインのタンスやロッカー。焼桐チェストは、板目がしっかりと立ち、質感の高さを感じます。
しかし、瀬戸山家具で特筆すべきはやはり桐箪笥の素晴らしさでしょう。
瀬戸山家具の桐箪笥は、繊細で気品があり、他では真似の出来ない家具を作り上げます。
桐箪笥は、引き出しを見ればその良さがわかると言われますが、瀬戸山家具の桐箪笥の引き出しもとても丁寧な仕事が施されています。
「使う桐は、東北地方の目の細かいものを使用。底板もすべて柾目の桐板を使い、強度を高める蟻組みや先留めで組み立てます」と、瀬戸山社長。
桐箪笥は、引き出しを見ればその良さがわかると言われますが、瀬戸山家具の桐箪笥の引き出しもとても丁寧な仕事が施されています。
「使う桐は、東北地方の目の細かいものを使用。底板もすべて柾目の桐板を使い、強度を高める蟻組みや先留めで組み立てます」と、瀬戸山社長。
先留めとは、引き出しの奥の板(先板)と両側の板を45度で組む接合方法で、蟻組みも含めて大変高度な技術を必要とします。
木口(木材の端・断面)の仕舞も丁寧で、堅牢で歪みなく仕上げられた引き出しは、底板の裏の見えない部分までなめらかで美しく、細部まで妥協を許さない職人のこだわりが感じられます。
こだわりと言えば、瀬戸山家具では素材に対するこだわりも徹底しています。
「桐箪笥は、シンプルなデザインであればあるほど造りと素材の良さが問われます。
衣類を守り、気密性の高い造りにするためには良質の素材が必要だし、見た目の美しさのためにも素材選びは重要。
こだわりと言えば、瀬戸山家具では素材に対するこだわりも徹底しています。
「桐箪笥は、シンプルなデザインであればあるほど造りと素材の良さが問われます。
衣類を守り、気密性の高い造りにするためには良質の素材が必要だし、見た目の美しさのためにも素材選びは重要。特にウチでは色をつけずに素材の色を生かした仕上げを行っているので、木肌にシミや汚れがあるものは使いません。
そのため先代からお付き合いのある仕入先だけでなく、よりよい素材を求めて新規開拓も行っています。
ただ新規の場合は、なかなか納得できる素材を見つけるのは難しい。
やはり付き合いが古いほどウチが求めるレベルの素材を集めてくれる。
もちろんいい素材はそれなりに価格も高くなりますが、価格より品質重視で仕入れています」。
どうしてそこまでこだわるのか?の問いかけに、
「食べるため、生活のため」と言いながらも、
「モノづくりや素材へのこだわりは、先代がずっと守ってきたこと。
その伝統は、自分の代でも守らなければいけないと思っています。
最近は良質な木材の確保が難しく、金具や蝶番などの部材を作る業者が廃業するケースも増え、いいものを作りたくても作れなくなってきています。
しかし、この厳しい現状に妥協せず、先代が守りぬいたこだわりをどこまで守ることができるかチャレンジすること。
それも今の自分のこだわりの一つです」。
難しい注文にも瀬戸山家具なら応えられる。
桐下駄のための桐の下駄箱、刺繍作品を表板に配した桐箪笥・・・
全国の有名百貨店で展示会を開催すると、その技術力の高さとデザインセンスを見込んで様々な注文が舞い込むとか。
「展示品を何竿もまとめて注文されることもあれば、中に収納するものを湿気から守る桐箪笥の特長を生かし、革靴のための靴箱やカバン専用の収納ケースのオーダーもあります。
ユニークなところでは、桐の下駄を入れるための下駄箱のオーダーも受けました。
また、刺繍が趣味だという女性から自分の作品を表板にはめ込んだ桐箪笥を作って欲しいと相談を受けた百貨店からオーダーが来たことも。その百貨店の方が言うには、こんな注文は瀬戸山家具しかできないだろういう話になったとか」。
熟練職人の技術と瀬戸山社長のデザインセンスにかかれば、難しい注文でも素敵な家具を作り上げてくれるはずです。
●ショールーム展示品(写真で紹介)
 
桑材の洋服ダンス。この桑の目立ちの美しさには感動します。
桑材の洋服ダンス。この桑の目立ちの美しさには感動します。
焼桐のチェスト。
一本の丸太から作っているので、目の流れが揃い、深い浮造りが焼桐の印象とともに質感を高めています。
焼桐のチェスト。
一本の丸太から作っているので、目の流れが揃い、深い浮造りが焼桐の印象とともに質感を高めています。
洋服ダンスと和ダンスのセット。
棚板においてもここまで丁寧に仕上げているメーカーはありません。
洋服ダンスと和ダンスのセット。
棚板においてもここまで丁寧に仕上げているメーカーはありません。
引き出しが並んでいますが、木目がキレイに流れているので、引き出しを閉じた状態だと境目がわからないほど。
「展示品を見たお客様によく言われるのが、この繋ぎ目はよくみてもわからない、と」。手仕事で丁寧に仕上げているからこそのお客様コメントです。
引き出しが並んでいますが、木目がキレイに流れているので、引き出しを閉じた状態だと境目がわからないほど。
「展示品を見たお客様によく言われるのが、この繋ぎ目はよくみてもわからない、と」。手仕事で丁寧に仕上げているからこそのお客様コメントです。
瀬戸山家具製作の住賓館オリジナル
伝統の総桐箪笥から現代家具のテレビボードやウォールナット材のダイニングテーブルまで。
瀬戸山家具では、昔ながらの伝統技術を継承しながらもテレビボードやダイニングテーブルなどの現代家具なども製作しています。
難しいオーダーでも完成度の高い家具を作り上げてくれるため、住賓館でも様々なオリジナル家具をオーダーしています。
■2代、3代続けて使える一生ものの総桐小袖箪笥
天板角の寸丸仕上げが上品な総桐小袖箪笥。絹のような光沢と柾目のキメ細かさに魅せられます。
引き出しは、耐久性の高い大蟻組みで接合し、引き出しを抜いた棚もしっかり通し仕様になっています。
洗い直しをしながら2代、3代と使うことのできる自信作です。
広島県府中市の瀬戸山家具の総桐・7段小袖箪笥 ●さらに詳しい情報はコチラ!
>> 住賓館ブログ
広島県府中市の瀬戸山家具の総桐・7段小袖箪笥
http://blog.livedoor.jp/jyuhinkan/archives/52036787.html
■洗練されたウォールナット材のダイニングテーブル
スリムながら天板下には3杯の引き出しが付いているブラックウォールナットのダイニングテーブル。
隣り合う引き出しの前板は一枚板から作られ、閉めると境目がわからないほど。
スマートで繊細なテーブルは、モダンスタイルの空間にも相性良く収まります。
瀬戸山家具のオリジナル引き出し付きダイニングテーブル
ブラックウォールナット材 ●さらに詳しい情報はコチラ!
>> 住賓館ブログ
瀬戸山家具のオリジナル引き出し付きダイニングテーブル
ブラックウォールナット材
http://blog.livedoor.jp/jyuhinkan/archives/51879624.html
■ルーバー使いがおしゃれなウォールナット材のテレビボード
引き出し前板のルーバーが、デザイン性と質感を高め、隣り合う木目が美しく揃ったウォールナット材のテレビボード。
瀬戸山家具では、テレビボードなどの現代家具アイテムにも積極的にチャレンジしています。
技が光る瀬戸山家具のウォルナット材・テレビボード ●さらに詳しい情報はコチラ!
>> 住賓館ブログ
技が光る瀬戸山家具のウォルナット材・テレビボード
http://blog.livedoor.jp/jyuhinkan/archives/51725696.html
■素材は桑材。インナーは総桐。フルオーダーできる和ダンス
桑の板目が美しいフルオーダー和箪笥です。
上部の引き戸を外したり、センターの盆部分のサイズ変更や引き出し盆仕様にもできます。
また、下部の引き出しの拝数もお好みで対応できます
一寸の隙もない瀬戸山家具の技術は眺めもご満足いただけます。
瀬戸山家具のオリジナル桑材のオリジナル和箪笥 ●さらに詳しい情報はコチラ!
>> 住賓館ブログ
瀬戸山家具のオリジナル桑材のオリジナル和箪笥
http://blog.livedoor.jp/jyuhinkan/archives/52052176.html
 
任されること、伝えていくこと。
先代の「明日から任せる!」の一言により、30歳の若さで跡を着いだ瀬戸山社長。
先代はその言葉通り、モノづくりも会社経営も一切ノータッチ。
最初は戸惑ったものの、先代が守り続けたこだわりを受け継ぎ、持ち前の頑張りとセンスで職人たちをまとめて信頼と実績をしっかりと重ねています
先代の「明日から任せる!」の一言により、30歳の若さで跡を着いだ瀬戸山社長。
先代はその言葉通り、モノづくりも会社経営も一切ノータッチ。
最初は戸惑ったものの、先代が守り続けたこだわりを受け継ぎ、持ち前の頑張りとセンスで職人たちをまとめて信頼と実績をしっかりと重ねています。
今回のインタビューで、本物の家具を追求する姿勢と実際に形になった素晴らしい家具に触れ、これからも長いお付き合いをお願いしたいと実感しました。
そして、瀬戸山家具が作り上げる本物の家具を、私達(住賓館)がお客様に対してわかりやすく提案していかなければならないと感じました。
住賓館には、先にご紹介したオリジナル家具をはじめ、レベルの高い瀬戸山家具の商品を展示しています。
ぜひみなさんもご来店いただき、その目で瀬戸山家具の素晴らしさをじっくりとご覧ください。
 
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