毎年4月、イタリアで開催される世界最大規模の国際家具見本市「ミラノサローネ」。 今年もしっかり行ってきました! 私自身が訪れるのは今年で6回目。 今回はローフィエラ ミラノの本会場を見学した後、クラシック家具の老舗メーカー・BROGIATO(ブロジャート)の社長にご案内いただき、同社の彫師の工房を訪問するなど、貴重な体験もでき、とても充実した3泊5日のイタリア出張となりました。 |
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中国パワーはますます増強!ローフィエラ ミラノの本会場 | ||
今年の「ミラノサローネ」は、4月14日〜19日の6日間開催されました。 私は2015年4月14日に高松を出発し、春秋航空で成田空港へ。 そこからアリタリア航空でイタリア入りしました。 イタリア・マンペンサ空港に到着したのは、イタリア時間で午後6時頃。 ホテルにチェックインしたのは午後8時頃でした。 ホテルは昨年と同じ、ホテルCOLOMBIAです。 小さなホテルですが、中庭のある落ち着いたホテルで、部屋も清潔で朝食も充実しています。 最寄りの地下鉄駅LIMAまで徒歩5分という利便性の良さも気に入り、今年もこのホテルに2泊しました。 |
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ミラノサローネは、イタリア入りした翌日から2日間見学しました。 会場入りして感じたのは、とにかく中国人が多いこと。年々増えている印象を受けました。 中国人バイヤーに対応するためでしょうか、出展ブースでは中国語のできるスタッフの姿も目立ちました。 帰国後に確認したデータによると、今年の来場者数は、計31万840名(メディア関係者除く)。 そのうちイタリア国外は全体の69%を占め、そのトップは中国だったとか。会場で感じた印象は、間違いのないものでした。 日本での爆買を始め、今世界では中国パワーが何かとニュースになっていますが、ここミラノサローネでもそのパワーを見せつけられました。 さて、今回本会場では、住賓館でも取り扱っているメーカーを中心に見学しました。 訪れたブースの家具を現地で撮影した写真とともにご紹介します。 |
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見て、触って、感じて・・・ 2015ミラノサローネ本会場レポート | ||
■Frag(フラッグ) | ||
ミラノサローネでは必ず訪れるブース。 今年の新作で注目したのは、本革仕様のダイニングチェア・ELE。シンプルデザインのレッドカラーのダイニングチェアです。背中に特長があり、軽くて持ちやすい椅子でした。 クッション性もいいので長く座っていても疲れない造りです。 もう一つ気になったのは、なめし革のボディとアイアンの脚で構成されたチェア。 マイチェアにおすすめしたい一脚です。 革張りチェアのトップブランドであるFrag(フラッグ)だけに、展示ブースにはこの他にもアンティーク感覚の椅子をはじめ様々な革張りチェアが展示されていました。 いずれ住賓館でもお目にかかれるかもしれません。 |
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■LOOP&CO(ループ アンド コー) | ||
LOOP&CO(ループ アンド コー)の新作Vincentは、ボタン留めデザイのトラディショナルスタイルのソファ。 バックスタイルまで丁寧にボタン留めが施され、モダンで美しい姿を見せています。 アーム部分に挟み込まれたスチール脚が斬新です。 同シリーズのスツールやベンチもトラディッショナルなボタン留めスタイルですが、シャープでモダンな空間にもマッチすると思います。 ソフトななめし革のソファにも注目しました。 ローワイドデザインで、座るとしっとりとしたソフト感がありました。 もう一つ、このブースで注目したのは家具ではなく、壁のディスプレイ。 ガラス張りの中にグリーンが演出され、新鮮で美しく、深みがあります。 展示しているソファが生き生きと見えました。 ここでは店内ディスプレイの勉強もできました。 |
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■COMPAR(コンパル) | ||
COMPAR(コンパル)は、いつも楽しみにしているブースの一つです。 モダンカジュアルで動きのあるアイテムが多く、いつもウキウキさせてくれます。 今回は昨年デビューし、住賓館でもオーダーしている昇降テーブルParisをしっかりチェックするのも大きな目的の一つでした。 COMPAR(コンパル)で人気の昇降テーブルは脚がスチールですが、オーダーしたのはブロンズ色にコーティングを施してあたたかみのある脚にしたタイプ。ウォールナットの天板とも上品に馴染み、丸みをもたせたデザインも魅力的です。入荷が楽しみです。 新作で目を引いたのは、タブレット用のコンパクトテーブル。その名もTablet。 天板を折り曲げて自分の好きな角度にタブレットをセットすることができ、今の時代にピッタリの面白いテーブルです。 こちらも早速入荷を検討しています。 リビングや寝室用の新作デスクもセンスがよく、今年も期待通りに楽しませてくれたブースでした。 社長ともしっかりとコミュニケーションを取りました。 |
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■GAMMA(ガンマ) | ||
GAMMA(ガンマ)でご紹介したいのは、まずヌバックのクラシックスタイルのソファです。 今人気の濃紺カラーが、ビョウ打ちスタイルのクラシックなソファにマッチします。 上質な革だからできる品の良さがあります。 厚革タイプのソファにも座ってみました。 革のタッチ感もよく、体にフィットします。 背もたれ部分は前後に動くので、座面の奥行きが調節できます。 日本人でもベストポジションを設定できます。 同じ革・カラーでバッグも作っていました。 こうした遊び心があるのもいいですね。 GAMMA(ガンマ)の社長も大変友好的で、今回は一緒に写真を撮っていただきました。 こちらでの新作オーダーも検討中です。 |
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■VERPAN(ヴァーパン) | ||
照明関連で気になるのは、住賓館でも取り扱っているVERPAN(ヴァーパン)です。 宙に浮かぶ照明が近未来的でもあり、どこかほっとできる安心感もあり、ブース全体を神秘的な空間にしていました。 今後も積極的に取り入れたいブランドです。 |
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■DIALMA BROWN(ディアルマブラウン) | ||
このメーカーとの取引はありませんが、気になったブースの一つです。 20〜30代に人気のあるアイテムで、トータル展開がとても上手いと感じました。 ライト、アイアンのテーブルや椅子といったアイテムから雑貨1つの角度、ソファのコーディネートなど研究している印象です。 サイドボード一つとっても面白みがあり、興味を持ってチェックしました。 他人に見せるための空間でなく、自分自身が満足できる、自分が居心地のいい空間づくりができる家具だと思います。 |
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■FRILLY GALLERY(フレイリーギャラリー) | ||
カバやキリン、女性などの彫刻作品に惹かれて入ったブースです。 個人的に興味をそそられました。 |
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■GIMO Volpi(ヴォルピ) | ||
イタリアのクラシックリビング家具メーカー。 このブースには、ウォールナット材を白塗装した家具に惹かれて入りました。 今まで日進木工などがナラ材をベースに白く塗装している家具はありましたが、ウォールナットは珍しい。この色付けもいいですね。 参考になりました。 |
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■giorgio collection(ジョルジオ コレクション) | ||
このブースでチェックしたのは、ミガキ家具です。 バーズアイメープル、シカモアのテーブル、椅子、ボードなどの研究のために入りました。 新鮮だったのはミガキと革を組み合わせた家具です。 この組み合わせは参考になりました。 |
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■de Sede (デセデ) | ||
スイスの高級革張りブランド・de Sede (デセデ)。 蛇腹デザインのスネークソファが有名です。 石原裕次郎が愛用していたことでも知られています。 今回このブースで気づいたのは、コンパクトタイプが出ていることと、使用している革も厚革ではなく、薄いなめし革タイプになっていること。 ちょっとした発見でした。 |
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■fasem(ファセム) | ||
広島のイマダを通じて取り寄せたことがあるメーカーです。 革とガラスを組み合わせたテーブルは、今の時代にはウケルのではないでしょうか。 椅子もシャレています。革と脚はウォールナット。 こんな組み合わせは日本では見られない家具です。 |
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■CECCOTTICOLLEZIONI(チェコッティ・コレツィオーニ) | ||
昨年感銘を受けたメーカーのブース。 やわらかで官能的な曲線美を持つ家具はやはり魅力的です。 ウォールナットの線のきれいな家具には今年も感動しました。 箱物でも非常に丁寧な仕事が施されていました。 |
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■RIVA1920(リーヴァ1920) | ||
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このメーカーも毎年楽しみにしているブースの一つです。 ウォールナットの素材使いや日本人好みの一枚板など、木の本質を知りつつアート的な要素もしっかりと取り入れている家具はとても参考になります。 今回注目したのは、木の節や天板の角を合成樹脂で埋めたテーブル。 川の流れをイメージしているように思えました。この発想はRIVA1920(リーヴァ1920)ならではです。 ほかにもウォールナットの接ぎ合わせ天板にスチール脚のテーブル、薄いアルミの板に2つの1枚板を組み合わせたテーブル、スチールと一枚板ウォールナットを組み合わせたラックなども興味深くチェックしました。 カバンをデザインしたベンチや端材を使ったテーブルなど、遊び心があるのもこのメーカーの特長。 シンプルなボードやベッドの木取りもキレイで、気がつけばこのブースだけで3周していました。 |
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■DItre Italia(ディトレ イタリア) | ||
以前のイタリア出張で会社訪問したこともあるDItre Italia(ディトレ イタリア)です。 機能的なソファが得意なメーカーですが、今回注目したのは、クッションの背に鉛が入っていて、そのクッションをどこにでも置くことができ、もたれても倒れないという画期的なソファ。 自分の奥行きに合わせて背のクッションを移動できるソファは今までなかったのでは。 今回の全てのブースの中で一番感動したソファでした。 |
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■ercol(アーコール) | ||
住賓館でも取り扱っているイギリスの老舗家具メーカー・ercol(アーコール)のブースです。 今回は、日本人デザイナーの安積朋子さんの「Flow」が新作として発表されていました。 3脚までスタッキングできるダイニングチェアは伝統技法の曲げ木が施されていました。 |
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BROGIATO(ブロジャート)本社を訪問 名工彫師の工房も見学しました |
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ミラノサローネを2日間見学した後、BROGIATO(ブロジャート)本社を訪問するためにミラノからヴェローナへと向かいました。 その移動はなんとBROGIATO(ブロジャート)の社長のクルマ。 ミラノのホテルまで迎えに来てくださったのです。 |
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BROGIATO(ブロジャート)は、1948年創業のクラシック家具の名門ですが、社長はとても気さくな方で、途中イタリア最大の湖・ガルダ湖の観光にも連れて行ってくださり、楽しい時間を過ごしました。 また、ガルダ湖から本社へ向かう途中、BROGIATO(ブロジャート)の彫師の工房の見学にも連れて行ってくださいました。 |
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工房では彫師の方がベッドのヘッドボードの彫刻をしているところでした。 BROGIATO(ブロジャート)の家具はすべてこうした名工の彫師が一つひとつ丁寧に手彫しています。 たくさんの工具を使い分けてパーツごとに手彫したものを最後に本体にジョイントしていきます。 |
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BROGIATO(ブロジャート)の素晴しい彫刻が生まれる現場を直に見学することができました。 この貴重な経験は、今後お客様に対してより詳しく、より深くご説明する時に役立つと思います。 作業中にもかかわらず、優しい笑顔で対応してくださった彫師の方に別れを告げ、いよいよ本社へ。 伝統的なクラシックスタイルの家具や小物が300点以上も並ぶショールームで商品を確認しながらいろいろと打ち合わせをしました。 |
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打ち合わせでは、住賓館では、ホワイトクラック加工を施したエレガントな白家具が人気があること。日本人サイズの家具として、テーブルの高さは720ミリ、椅子の奥行きは450ミリ、高さは440ミリで作って欲しいなど、具体的な話をつめていきました。 このように現地に飛び、直接交渉できることでよりお客様にとってベストな家具をご提供できるようになります。 これまでBROGIATO(ブロジャート)の社長とは何回かお会いしていますが、今後もこうした機会を設け、密にコミュニケーションを図りながら商談を進めていきたいと思っています。 今回のイタリア出張は、ミラノサローネや工房の見学、BROGIATO(ブロジャート)の社長との商談など、充実した3泊5日となりました。 ここで収穫したことを今後のご提案や店作りにきちんと生かしていきます。 ミラノサローネやイタリア家具についてのご質問がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。 また、イタリア旅行やグルメなど、家具以外のイタリア情報も知っている限りのことであればどんどんお答えします。 遠慮無くお問い合わせください。 |
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