前回の家具ログでもご紹介しましたが、今年も9月2日から6日までの5日間、日本を代表する家具の産地・岐阜県高山市で『飛騨の家具フェスティバル』が開催されました。
今年は海外からの来場者も目立ち、メイン会場はもちろん、期間中開放される各メーカーのショールームも賑わいをみせていました。
住賓館では今年初めてスタッフも同行して、シラカワ、日進木工、イバタインテリア、SWING、飛騨産業、柏木工の計6社のショールームを訪問。いつもとは違った目線で家具をチェックしたり、メーカー担当者にお話をお聞きすることができ、とても充実した2泊3日の滞在となりました。
そこで、今回は各メーカーの動向や新作家具、注目家具についてご紹介していきます。 |
■イバタインテリア |
|
イバタインテリアが今年発表したのは、主材にメープル材を使った「Maple Rich(メープルリッチ)」シリーズ。明るく爽やかなメープル素材の魅力を生かしたナチュラルテイストの家具シリーズです。
その椅子の背は、曲げ木加工によるやわらかな曲線によってしっかりと体を支え、座面は削り出しのざぐりが施されているのでお尻にほどよくフィット。取り扱いしやすい軽量設計で、耐久性にも優れています。
今、家具業界ではナラ材の不足や円安による材の高騰などにより、各メーカーともナラ材に代わる素材を使った家具作りに取り組んでいますが、人気のナチュラルテイストの家具を低コストで実現できるメープル材に注目したイバタインテリア。
市場の動向やニーズを捉え、需要と供給のバランスのとれたコストパフォーマンスをみせるイバタインテリアならではの素材選択ですね。 |
|
|
|
■日進木工 |
|
北欧スタイルの家具を積極的に提案している住賓館にとって日進木工は、毎年一番気になるメーカーです。
その日進木工のショールームで今年注目したのは、「Natural Brown(ナチュラルブラウン)」シリーズの追加アイテムと展示方法です。
追加アイテムの新作チェアは、今年5月に大阪で開催された展示会でも展示されていましたが、もう一度じっくりチェックしてきました。
背は木部で座面はカバーリング仕様。
4本脚スタイルで、好みの高さに脚をカットして調整でき、とても座り心地のいい椅子です。 |
|
Natural Brown(ナチュラルブラウン)シリーズは、昨年ナラ材からノーザンレッドオーク材へ切り替わりましたが、その仕上がりはナラ材にも負けない美しさがあります。
レッドオークの塗装技術ではシラカワが有名ですが、日進木工のレッドオークは木の目が美しく上品な仕上がりで、濃いカラーならシラカワが得意ですが、薄いカラー仕上げなら日進木工がおすすめです。 |
|
geppo(ゲッポ)シリーズのLDセットも、まだ試作段階の未完成ですが展示されていました。
LDスタイルの家具は、これからますます人気が高まる家具だけに完成が楽しみです。 |
|
|
今回ショールームを見学して改めて感じたのは、日本の北欧スタイルの家具を作り続けるブレのない姿勢です。
日進木工の家具は、シンプルで繊細な北欧スタイルのデザインでどんな家具とも相性が良く、シリーズ違いの家具とも他メーカーの家具とも組み合わせることができます。
住賓館ではこれからも日進木工の家具を充実させて、積極的に提案していきます。 |
|
|
|
■飛騨産業 |
|
飛騨産業のロングセラーシリーズ「CRESCENT(クレセント)」のアームチェアは、名作の椅子の一つ。住賓館でも接客用の椅子として20年間使っていますが、年を重ねるほどにツヤや深みが増し、今日も現役でお客様をお迎えしています。
そのCRESCENT(クレセント)に新たにLDアームチェアが登場。座ってみましたが、背中の曲げ木部分が体を優しく受け止め、チョイ肘スタイルで出入りも楽にでき、かなり快適です。
LDチェアと言うと一般的には座面の高さが低いのですが、このLDチェアは、座面高425ミリ。しかし、座面は高くても座には厚みのあるクッションがあり、長時間座っても疲れないダイニングチェアタイプのLDチェアです。 |
|
SEOTOの上位モデル「SEOTO EX(セオト EX)」シリーズも登場しました。
SEOTO(セオト)の椅子は、板座または張座でしたが、EXシリーズのLDアームチェアは、背と座にクッションを配し、人間工学と医学的知見を基に研究された座面や3次元形状の背もたれによって長時間快適に座ることができます。 |
|
|
今回の飛騨産業の新作の中でも一番気になったのが、LIN SOFA。オーソドックスなデザインですがとても新鮮に感じました。
ホテル、市庁舎、病院などの施設におすすめですが、シンプルな無駄がなく、レイアウトしやすいデザインとサイズなので家庭用のソファとしてもおすすめです。
昇降テーブルと組み合わせて、LDセットにしてもおもしろいソファです。 |
|
ところで飛騨産業のショールームには、住賓館でも長年取り扱っているPROVINCIAL(プロヴィンシャル)の展示もありましたが、そのカラーを見てスタッフは、驚いたそうです。「色が濃い!」と。
住賓館に展示しているPROVINCIAL(プロヴィンシャル)は、住賓館のオリジナル色(P淡色)で、うずくりも深めに入れてもらっています。
色を薄くしたのは、部屋に圧迫感を与えたり、暗くさせないため。うづくりを深くしたのは、キズがついても目立たなくするためです。
「改めてオリジナル色の良さを実感できた」と、スタッフ。その違いをしっかりと確認できて、これからの接客に役立てたいと話していました。 |
|
|
|
|
|
■シラカワ |
シラカワのショールーム「匠館」は、昨年(2014年)9月にオープンしたばかりの施設。1階は飛騨の特産品マーケット、2階が家具のショールーム、3階は飛騨の食材を使ったイタリアンレストランで、飛騨高山の新しい観光名所になっていました。
今回シラカワのショールームでどうしても確認したい家具がありました。
住賓館でも人気の高い「フェルメール」シリーズのフェルメールチェアです。
ハイバック仕様の軽量タイプで、背から脚にかけて流れるような曲げ木が美しい椅子です。
背中の傾斜はかなり倒れているように見えますが、座るとしっかりと体をサポートしていくれます。
背張と背板タイプがあり、住賓館では現在、背張の肘付きチェアを展示していますが、背板の肘なしチェアをチェックしたくて訪問しました。
実際に座ってみると背にクッションのない板張りでも背の当たりがよく、快適な座り心地でした。
これなら自信をもってお客様におすすめできます。 |
|
一方、スタッフが目を止めたのは、「Newラプト」シリーズのリビングソファでした。
背と肘のクッションを取り外すことができ、自分の好きな場所に移動させて枕や肘置き代わりに使えます。
座り心地も良く、クッションを枕にしてゴロンと横になることもできます。
直接メーカー担当者から説明を受けるととてもわかりやすく、お客様にもより詳しく丁寧にご紹介できると喜んでいました。 |
|
|
|
■柏木工 |
|
柏木工の一番のニュースは、『飛騨の家具フェスティバル』期間中の9月5日に新ショールームがオープンしたことです。
建築基準法において現在日本で建てることのできる最大級の木造建築で、大黒柱には樹齢160年、直径75センチメートルのケヤキの巨木が使われています。
このショールームの核となるのが柏木工の代表商品「CIVIL(シビル)」シリーズです。
今回はその展示方法をしっかりチェック。リビング、ダイニングなど様々な生活シーンをイメージしやすいように展示していました。
その展示法は店作りの参考になると共に、お客様のご要望に応えたり、ご提案する時にも役立てていきたいと思っています。 |
|
柏木工の新作家具は、座面クッションにポケットコイルを使用した「MODEソファ」です。
ソフトな座り心地でベッドのようにゴロンと横になってもくつろげます。
脚や背クッション止めにさりげなくウォールナット材を使うなど、細かな部分にもこだわりをみせるのは柏木工ならでは。
モダンでありながらナチュラルテイストの空間にもマッチするので、人気商品になる予感がします。 |
|
|
|
|
■SWING |
|
本当に納得できる一枚板を求めて全国から人が集まるSWING(スウイング)の訪問は、スタッフも楽しみにしていました。
まずは店舗を訪れ、美しい一枚板や住賓館でも大人気の時計や小物をチェックしました。
一枚板にはそれぞれ樹種名、産地、推定樹齢、サイズ、一言コメントなどを墨字で書かれています。どれを選んでもトップグレードの一枚板です。
希少な一枚板のテーブルや愛着を持って長く使い続けたい家具をお探しの方に自信を持ってご紹介できます。 |
|
店舗を訪問した翌日、今度は工場を訪ねました。
工場内では、木材の加工選別から木取り、製作まで高度な目利きと丁寧な手作業で素晴らしい家具が生まれていました。
これからも長いお付き合いをお願いしたいメーカーです。 |
|
|
|
365日、毎日更新!
知りたい情報、得する情報満載の「住賓館ブログ」
|
毎日更新の「住賓館ブログ」は、店舗同様365日年中無休で発信しています。
「住賓館ブログ」では、住賓館に展示している北欧スタイルの飛騨高山の家具、広島府中など国内の家具産地の家具、イタリアや世界の有名ブランド家具、話題のベッド、マットレス(シモンズ、シーリー、サータ)、ウォーターベッドなどの家具やイベント紹介に加え、納品事例やメンテナンスの修理事例もご紹介しています。
ライブ感覚でどんどん発信していますので、ぜひチェックしてみてください。
> > 住賓館ブログ
|