Top >> 家具ログindex >> 第185回 ミラノサローネ2019 視察レポート 今年も世界最大規模の国際家具見本市へ | 住賓館(じゅうひんかん)家具ログ
ミラノサローネ2019 視察レポート
世界最大級の国際家具見本市


今年も4月にイタリア・ミラノに飛び、世界最大級規模の国際家具見本市・ミラノサローネの視察に出かけました。
世界のインテリアデザインの最先端が集う祭典には、これまでにも何度も訪れ、ここ数年では7年連続しての訪問ですが、いつでも新しい発見や学びがあります。
今年は、住賓館でもお馴染みのメーカーを中心に、これから取り入れたい素材やデザイン、コーディネートなどをじっくりと見て回りました。
6日間で181カ国38万人以上の来場者で賑わう

今年で58回目を迎えたミラノサローネは、4月9日〜14日に日程で間開催され、6日間で181カ国、38万6236人の来場者があり、今年も大きな賑わいを見せていました。
今や来場者もインテリア業界やバイヤーだけでなく、観光コースの一つとして訪れる人も多く、年々注目度を増しています。
そんな中、今年変化を感じたのは、警備が厳しくなったことです。
会場入口ではボディチェックが行われ、財布や携帯、スマホなどもチェックされ、カバンはモニター機械に通されました。テロ防止対策だと考えられます。
マンペンサ空港でも財布の中をチェックされました。
会場内では、やはり今年も中国人の姿を多く見かけました。
今年も中国パワーは健在で、各ブースではバイヤーらしき人が担当者と交渉する姿が目に付きました。
一方、日本人の姿は少ないように感じました。今の日本の家具業界を反映しているようでした。
【サローネ会場レポート】
■giorgio collection
最初に訪れたブースは、giorgio collection。
ここはミガキ仕様のインテリアを研究するために毎年必ず訪れるブースです。
色、素材、組み合わせなどをしっかりチェックしました。
突板の独特な張替えによるミガキ仕様の家具は、ライトが当たると複雑に輝いてとてもきれいに見えました。
ゴールドスチールの脚との組み合わせもモダンさを増しています。
今回は、天板が大理石になったスマートなデザインの家具も気になりました。
脚の部分はミガキ仕様でゴールドスチールが使われているためエレガントなイメージです。
同シリーズでサイドボードやローボードもありました。
石、ミガキ、金属の組み合わせやクラシックな椅子とのコーディネートも、これからミガキ仕様のインテリアを提案するときの参考になります。
■MOBI
ここは今回初めて訪れたブースです。
ライト付き飾り棚の美しさに惹かれて訪れました。
つや消しのデスクは木肌がきれいでデザインもユニーク。あまりみたことないデザインです。
■fasem
fasemは店でも取り扱っているメーカーで、ここ最近は日本人の体型に合うサイズ変更などについてメールでやり取りを行っています。
その内容を今回、直接会って確認し、革の椅子であれば座高は430mmにカットできるようになりました。
もちろん展示の椅子もチェック。
カウンターチェアのスチール部分は新色カラーもあり、組み合わせ次第で違った表情が楽しめます。
側面は厚革、インナーはソフトな革を使ったコンパクトなソファや座面のデザインが楽しいチェアもありました。
外家具としておすすめのカジュアルチェアも豊富で、アームレスのチェアは背のしなりがよく、快適な座り心地でした。
アームのデザインがユニークなものも多く、シンプルデザインのチェアは座面も広く、体の大きな人におすすめです。
豊富なチェアを1点1点チェックしならが、これからも長いお付き合いを続けていけると確信しました。
やはり、良い家具をお客様に提案するには、実物をチェックしながら直接メーカーの担当者と会って話すことが大切だと感じました。
■RIVA1920
RIVA1920も毎年楽しみにしているブースです。
素材使いの上手さや組み合わせの妙をアートにする家具作りが得意のメーカーです。
今年目を引いたのは、一枚板の中に時計を埋め込んでいるテーブルです。
日本人は節や割れのない一枚板を好む傾向がありますが、こうして節や割れを活かし、技術力でアート的なテーブルに仕上げる方法もあることに気づきました。
■GAMMA

住賓館でも長年取り扱っているGAMMAは、2日間通い、一番長く過ごしたブースです。
それだけ魅力的なソファが揃っていました。
同じコレクションでも素材とアイテムを変えると違う印象になります。
ヌバックだと独特な風合いと表情があり、厚革にするとボリューム感と丸みのあるデザインとなり、落ち着いた空間が演出できます。
ロースタイルのデザイン性のあるソファは、背と座の革をクロスした張り方で、カジュアルな空間にも馴染みます。
背のクッションが可動式になったソファもコーナーやシェーズスタイルすると思い通りのポジションで快適に過ごせます。
ロースタイル、きれいなステッチ、斬新なデザインや遊び心など、今回も期待を裏切らず、魅力あるソファを見せてくれました。
■ALTACOM
住賓館でも人気の高いALTACOMの昇降、拡張テーブルは、いろいろと改良が加えられ、レベルアップしたものになっていました。
横スライスして広がる昇降テーブルは動きがとてもスムーズでグラつき面も改良されていました。
日本でもヒットしそうな拡張テーブルは、壁付けタイプのコンパクトサイズ。
指一本で拡張でき、安全性も考えられたテーブルです。脚元もスタイリッシュです。
マンションや一人暮らしなどに便利で、これから人気を集めそうです。
■COMPAR
こちらも住賓館で人気のあるCOMPAR。中でも人気の昇降拡張テーブル・PARISは、セラミック天板タイプの種類も増え、いろんな表情が楽しめるようになっていました。
PARISに合わせたい新作チェアも登場。背あたり感が良く、ジェネリックヌバックでスベリ感もない軽量タイプ。移動も楽にできます。
ワイド幅2000mmを超えるテーブルも天板のグラつきがなく、脚元もおしゃれ。
やはりCOMPARも期待を裏切らない、魅力的な家具を揃えています。
■Frag
革の椅子やソファで有名なFragでは、ソフトな本革ソファが多く展示されていました。特に目を引いたのはWinnieというソファ。
アーム部分の革の自然な表情がよく、座面奥行きも浅く、安定した座り心地。脚元も繊細です。
■COLOS
住賓館でも取り扱っているCOLOSは、バルコニーやガーデンなどの外家具として提案しているメーカーです。
会場にはスツールや住賓館にも展示しているPIAZZAの新作が展示されていました。
カラーが豊富なスツールは、W432?D204?H432mmのコンパクトサイズで、屋外はもちろん部屋の中でも使えるスツール。
カラーも豊富に揃っています。3本脚の丸テーブルも安定感があり、北欧スタイルの空間にもマッチします。
■SANGIACOMO
壁面収納家具が充実しているSANGIACOMOも毎年しっかりチェックするブースの一つです。
ここの家具は、全体的に極限まで薄く仕上げられ、繊細で洗練された造り。
引き出しのスムーズな開閉など機能面にも優れています。
ボックスの組み合わせで自分スタイルの空間が演出でき、LDルーム以外にもリビングから寝室までトータル提案できます。
ぜひ住賓館でも取り扱いたいのが、斜めに傾斜したボックスを組み合わせた収納家具。
奥行きをとらず収納でき、床から浮かせることで空間を作り、立体的な空間づくりができます。
コーナーを最大限に利用した収納ボックスは、日本のコンパクトなスペースにおすすめ。
可動式のデスクもおしゃれです。こうした家具による寝室や書斎の演出は、日本にはないセンスで、憧れます。
■Ritzwell
日本のブランドで毎回チェックするRitzwell。
ここでチェックしたのは、繊細な金属フレームに革を巻いた新作チェア。
異素材の組み合わせのバランスが絶妙な1脚は、Ritzwellの人気シリーズ・JKイージーチェアを15年ぶりに復刻させたもの。
各国の注目を集めていました。
掘り出しの椅子も魅力的でした。
無駄のないシンプルな造りが日本の技術力の高さを感じさせ、北欧スタイルの空間にもしっくりと馴染む包容力がありました。
引き戸タイプのボードは、天板、サイドが薄く、脚も繊細。
日本の美意識が感じられるスマートな佇まい。日本の美意識の高さが感じられます。
今年もたくさんのカタログを持ち帰りました
理想のインテリアの参考に!

毎年かなりの重量となるカタログですが、今年もしっかり持ち帰りました。
最近ではカタログもWEBやUSBで手軽にチェックできますが、本でしか伝わらない臨場感や情報があります。
今回のミラノサローネ視察で実際に家具に触れた感触やメーカー担当者から仕入れた生の声など、持ち帰ったカタログを見ていると鮮明に思い出され、店作りや接客のヒントやプランが浮かんできます。
もちろんお客様がご覧になることでも理想のインテリアづくりの参考になります。
ご覧になりたい方は、ご来店の際にお気軽に声をおかけください。ミラノで仕入れた詳しい家具情報も添えてお伝えします。どうぞお気軽にご相談ください。
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